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おいしい野菜で水辺保全
すずめ野菜では、野菜作りから地域の水辺環境の保全をすすめています。
◎河北潟と内灘砂丘から生まれた野菜◎
河北潟は石川県で一番大きな湖です。
内灘砂丘は、その河北潟のとなりにある砂丘です。
すずめ野菜は、河北潟地域で繁茂して問題になっている外来植物「チクゴスズメノヒエ」を堆肥化し、それを内灘砂丘地にある畑で利用して栽培した野菜です。
河北潟の栄養を取り込んで繁茂した外来植物を、堆肥として有効利用することで、地域循環を作り出し、地域の環境問題の解決を目指しています。
◎潟と砂丘で循環を作り出す野菜作り
河北潟は海のすぐ近くにあり、流れ込んでくる川がいくつもあることから、栄養が多くなりやすい環境にあります。そしてその多すぎる栄養分が原因の一つとなり、外来植物チクゴスズメノヒエが異常に繁茂しています。
一方、となりの内灘砂丘の畑では、肥料をまいても栄養が逃げやすい土壌のため、肥料をたくさん使わなければなりません。そして、内灘砂丘の畑から逃げ出した肥料の栄養分は、となりの河北潟や海に浸透していきます。
河北潟では栄養が多すぎて、内灘砂丘の畑では栄養が少なくて困っています。
そこで、河北潟の多すぎる栄養を取り出して、栄養の少ない内灘砂丘の畑に栄養を持って行って利用します。これがチクゴスズメノヒエ堆肥です。
河北潟の栄養分を取り込んで繁茂したチクゴスズメノヒエを河北潟から取り出し、堆肥にして内灘砂丘の畑で有機肥料として利用します。こうすることで、河北潟から多すぎる栄養が取り出されます。砂丘の畑では、化学肥料の使用を減らすことができ、土壌をよくするとともに、河北潟や海に浸透する水を浄化することができます。
チクゴスズメノヒエをただ除去するのではなく、有効利用することで、河北潟と内灘砂丘で良い循環を作り出します。
◎チクゴスズメノヒエ
チクゴスズメノヒエはイネ科の外来植物です。1990年代から河北潟地域でも見られるようになりました。2000年代になると、地域で異常に繁茂するようになり、問題になりました。チクゴスズメノヒエは水面を覆うように繁茂するので、水の流れをさえぎって水質を悪くしたり、他の在来植物の生育によくない影響を与えたりします。
わたしたちは2005年から除去活動を始めました。除去活動は、現在まで毎年継続して行われています。活動は地域住民や地域団体も参加し、手作業で行われています。こうして除去したチクゴスズメノヒエを有効利用するため堆肥化し、それを畑で利用し作ったものがすずめ野菜です。
河北潟湖沼研究所ホームページやFacebookページでも活動を紹介しています。ご覧ください。
河北潟湖沼研究所
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